セラミドとアトピー性皮膚炎の関係
セラミドを補給して症状を改善しよう
セラミドとは、肌などの細胞膜を構成する脂質の一種であり、皮脂二重層を構成する非常に重要な脂質のひとつでもあります。近年の研究で、アトピー性皮膚炎の方の肌には、セラミドが不足しているということが分かりました。健康な肌の人には肌の細胞間脂質に多くのセラミドが存在しますが、アトピー性皮膚炎の方の肌にはこのセラミドが圧倒的に不足しているのです。このセラミドが不足しているためアトピー性皮膚炎の方の肌は保湿機能が弱く、乾燥しやすい状態になっているのです。そしてこの乾燥により肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激に弱くなり、皮膚炎を発症してしまいます。
セラミド不足によりアトピー性皮膚炎になってしまったり、アトピー性皮膚炎の症状が悪化したりしてしまうため、セラミドを皮膚から補給したり、セラミドを多く含む食品を摂取する必要があります。
アトピー性皮膚炎の治療や改善のためには、保湿、外用薬、内服薬の3つの方法がありますが、このうち保湿に使う保湿剤にセラミドが含まれているものを使用することで、アトピー性皮膚炎の症状を抑える効果が期待できます。また、セラミドのサプリメントを使用したり、こんにゃくや大豆、小豆、黒豆などのセラミドを多く含む食品を摂取することでも、アトピー性皮膚炎の症状の改善が期待できます。
十分な保湿や外用薬、内服薬の適切な使用と同様に十分な量のセラミドを補うことも、アトピー性皮膚炎の改善に非常に重要なことです。