薬物療法

アトピー性皮膚炎の治療法の一つに、薬物療法があります。薬物療法とは、皮膚炎になっているところに塗り薬を塗ったり、飲み薬でかゆみを和らげたりする方法があります。

塗り薬として利用する薬には、ステロイドの外用薬とタクロリムス軟膏があります。

ステロイド外用薬は、使用する場合に特別日常で気を付けることはありません。ステロイド外用薬を利用すると、色素沈着が起こり皮膚が黒ずんでしまうといわれることがありますが、これは正しい情報ではありません。この色素沈着による黒ずみは、皮膚炎が良くなっていく途中で起ることがあります。また、色素沈着は皮膚炎の症状のひとつであることもあります。

タクロリムス軟膏は、塗った後に皮膚がひりひりしたりほてりを感じたりすることがあるため、この軟膏を塗った日には紫外線を避ける必要があります。どうしても長時間屋外で活動をする必要がある場合には、帽子や長袖の服、長ズボンの着用をおすすめします。

かゆみを軽減させる飲み薬には、抗アレルギー薬が処方されます。しかし抗アレルギー薬は眠気や集中力の低下などの副作用があるため、車の運転や機械の操作などを行う場合には、十分に注意する必要があります。この副作用の現れ方は人によって異なるため、副作用が重い場合には特に注意が必要です。

アトピー性皮膚炎を改善するためにはこれらの医療行為以外に、スキンケアと悪化因子の検索および対策が必要となります。次の章では、スキンケアについて解説していきます。

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